勝率8割でも連敗する理由

ハイローでは連敗をすると資金の減るスピードも速いが、何よりも精神面で厳しい状況に置かれるようになってしまう。僕もそうであるが、連敗が続いている人は何をやってもまた負けてしまうのではないか、という心理状況になりがちである。ハイローでは何よりも連敗を避けることが重要なのだ。これは、マーチンゲール戦略でも然りである。しかし、たとえ勝率が8割の人でも連敗は起こってしまう。というより、初心者の人よりも中級者のほうが連敗が続きやすい傾向すらあるようだ。なぜ、こういうことが起こるのだろうか?

 

中級者のほうが連敗が続きやすい理由

 中級者は相場にも慣れてきて、自分のスタイルというのが確立されてきているだろう。その反面、経験がそれほど長くないために限られた相場しか経験しておらず、相場の変化に弱いということも否めない。その結果、特定の相場状況では強さを発揮するけれど、それ以外の相場では弱いという状態が起こりやすいのである。また、スタイルが確立されているため、安定したエントリーができるが、それが相場の変化によって安定的に負けるという結果を生んでしまうことがあるようだ。

 そのため、取引に自信がついてきている人でも2連敗あるいは3連敗した時点で、一度、冷静になってみて「自分のスタイルにあった相場ではないのではないか」ということを考えてみる時間を取るほうが無難である。そして、自分のスタイルにあっていない場合、合った相場が来るまで待つ、ということが重要になってくる。たとえば、逆張りスタイルの場合はトレンドに弱い。もしトレンド発生が原因で負けているのであれば、トレンドがおさまるまで待つことが大事になるのである。


定型的な連敗パターン

 基本的に逆張りを得意とする人はトレンド発生したときに、「もうここで止まるだろう」という考えのなかでエントリーをして負けることが多い。そして、時間的に長いトレンドが発生したときにこの思考でエントリーをし続けると、ビックリするくらい勝てないはずだ。また、負けを取り返すために早く勝ちたくなるため、熱くなって逆張り自体が浅くなる傾向がある人も多い。トレンド発生時に浅い逆張りをすると、より勝てる確率は少なくなってしまうのである。

 逆に、順張りを得意とする人はレンジのときに、「そろそろレンジを抜いてくるだろう」という考えのなかでエントリーをして負けることが多い。レンジの上限、下限に近づいたときにそれらを抜きそうな動きが出たときに、ついついのっていってしまい、結局跳ね返されて負けてしまうというパターンだ。レンジが長く続いてしまった場合にこの思考を続けていると、いつまでたっても勝てないということになる。

 連敗が続いているときは熱くなってしまい自分の思考に執着してしまい、なかなか悪循環から抜け出せないことがある。連敗をしたときは一度「熱くなってないか?」と自問自答してみる習慣をつけてみると良いのではないか。


熱くなっているのはデータで分かる

 ここからは僕の経験談になるが、マーチン戦略そして、基本的に逆張り狙いでのエントリーを中心に行っている。そのため、トレンド発生時に連敗をしてしまうということが多い。その時の思考を分析してみると、重要ラインを抜いて一気に上げたとき、我慢しているつもりでいても浅い逆張りをやってしまっていたんだと思う。これだけ、動いたんだからそろそろ戻すだろう、という思考だ。また、逆張りが得意なのに、ここでエントリーせずにレートが戻っちゃったらもったいない、という思考もあったはずだ。

 取引をやっている以上、連敗は発生してしまうものであるが、僕の友人の場合はデータを見たことによって冷静さを失わないことを意識することができるようになったという。何がきっかけになるかは分からないが、データをつけるのはひとつの方法だと思う。全ての人が、連敗したときに自分を見失わない方法を見つけておこくとをオススメする。